京都 今小路 あま宮 ブログ

「想い出の帯に新しい命を吹き込む」

 

 

昨年の晩夏

季節のお手入れ をする
夏キモノ達と一緒に 送られてきた

一本の帯
お客様の帯
おそらく昭和初期の 紗織の名古屋帯

 

大切な方が愛用されていた帯

生地も傷んではおりますが
なにか 方法ありますか

ダメなら
せめて 洗いだけでも…

 

との メッセージが添えられて

 

 

良質の糸で 織られた
とっても繊細で綺麗な 金茶の帯地は

 

確かに 痛みが激しく生地が
裂けてきて しまっており
所々 虫食いも
お客さまの帯
そして 持ち主の方の
お気に入りの一本 だったのでしょう

良く 使い込まれておりました

 

 

やっぱり この時代の図案って
染めも 織も関係なく

絵心あるのよですよね~
お客様の帯
虫籠の フォルムと云い
何気ない線と云い

温かみがあって
愛くるしいのですよ

 

 

今では なかなか
お見かけしない

とっても素敵な帯
何とかしたい!!

 

 

ただ

生地も かなり弱ってる事から
どう考えても 薬液を使って
シミ抜きをするのは 無理でございます

 

 

さて どうしましょ…

 

 

思い出したのは 自身の
古い 絽刺しの帯

 

やはり帯地が 裂けてきて
しまっておりましたので

使える柄を 切取り
別の帯地を染めて

パッチワークのように
刺繍をしていただいたことが
あったのです。

 

 

 

早速 可能かどうか
見ていただくことに

 

 

大切にしたのは

 

 

先代の持ち主さまの帯
このニュアンスは 維持しつつ

今回の 持ち主さまが
お持ちのキモノ達と 合わせやすい

 

って こと。

 

 

生地探しから 地色を決めて
どう切り取り 配置するか…

お預かりしてから もうすぐ一年

夏本番を前に とっても
素敵に 生まれ変わりました ♪
生まれ変わった帯 あま宮

生地は 昨年の晩秋に
やっと見つけた 良質の
変わり二重紗

 

それを 元の帯地の金茶とも
相性がよく お手持ちの着物達とも
あわせやすい 透明感のある
灰桜色に 染めていただいて

 

 

金茶地を残しつつ
刺繍して戴きました
生まれ変わった帯 あま宮

前柄も 帯締めが
擦れないよに配置して戴き

生まれ変わった帯 あま宮

お見せする前から勝手に 大満足♪(笑)
な 仕上がりでございます

 

 

刺繍の挿し方のおかげで

ちょっと 柄が ぷっくりして
見えるのが また可愛らしいですよね

 

 

芯を入れて お仕立てあがった感じは
このように 帯直し 仕立て替え お仕立後 タレにも 飛ばしてみました

 

 

お客さまにも

「かわいい~ 見違えるようです」

 

と 喜んでいただけて
嬉しい限りでございます。

 

 

 

まだまだ 使える柄が
残っておりますので

附下 や 夏羽織を 作っても良いですね♪

 

なんてお話もしております ^m^

 

 

 

皆さまも

そのままでは使えず
悩んでいる お品モノ

甦らせませんか?

 

ご相談だけで
やっぱり 辞めるも

 

もちろんアリ

 

 

でございますよ まずは

お気軽にご相談くださいませね

 

 

 

 

 

小宮 たつみ より

※ 今回も ご依頼主さまの許可を戴き
 掲載させていただいております


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