京都 今小路 あま宮 ブログ

「訃報を受けた時 のキモノについて」

訃報を受けた時の キモノについて

色々と 仰る方がいるけれど

両親を見送り

お取引先さまや スタッフのご両親

同業者さまなど… 業界に入ってから

色々な方のお別れに携わった者 として

現場で感じるコト

中途半端な 着姿や用意しかない

のであれば

洋装の喪服が 好ましい

もし

キモノで行きたいのであれば

きちんと 寸法の合った

白無地の 長襦袢

色喪服・黒喪帯と

帯揚げ・帯締め

バッグ・草履・扇子

そして 黒の上着

最低でも 上記の全ては整え

着付けも キチッとするべきでは

と 私は思うのです。

黒共帯 本掻き爪綴れ 市松
黒共帯/ 本掻き爪綴れ 黒漆市松

父を亡くしたあと 皆が元気なうちに

と 用意したのが 写真の帯 と小物達

別誂えで 単衣・袷用にと

綴れで織っていただき

夏帯は 母の残したモノを 使っております。

育ってきた環境 にもよりますが

芸能人でも 著名人でもなく

私たちの年齢で 親族側でもなく

伺う側で 黒喪服を着るのは 稀

ヘタに 黒喪服で伺うと

特に 私のような一般家庭では

キモノの人が現れただけで 実際は

場が ザワつきます。

年齢があがれば そんなことも

なくなるのかも知れませんが...

なので 私は伺う時は

黒地の江戸小紋 か

濃い地の色喪服(どちらも一つ紋)

に 黒帯です。

単衣の色無地(哀用) 共濃1つ紋付き
単衣 色無地/ 流水地紋(哀しみ用) 共濃い1つ紋付き

いつも以上に 衣紋も抜かず

衿合わせも キッチリ

本当に 環境は様々で

お家柄にもよる とは思いますし

せっかく キモノが

着れるようになったのだから

こんな時こそ キモノで心を表したい

っていう 気持ちも

わからなくはありません。

ですが 大切にすべきは

そこではない 気がいたします。

もし、哀しみの場面でも

着たいのであれば

日頃から キチッと用意をし

普段から キモノを着ていても

今日は何あるのですか?と聞かれない

場に馴染む着付け と

立ち居振る舞いが出来るコト

が 大前提なのではないでしょうか。

悲しみの中にいる

ご家族の事を 一番に考えれば

自ずと答えは出るはず

です。

業界で 信頼し尊敬していた方の

訃報に触れ お別れをしてきたのが

二カ月前...

そして 今月は私にとって

年に一度の 父の日でもあり

そんな時だからこそ

普段では なかなか話しづらい

悲しみ事の時のキモノ について

少し 触れさせて頂きました。

もちろん 黒喪服が当たり前という

環境の方々も いらっしゃいますし

法事のキモノについても

基本はございますが

その方の環境とお立場によって 様々です。

お困り事が ございました折には

いつでも ご連絡くださいませね。

わたくしの経験が お役に立つのであれば

喜んで

小宮 たつみ より


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