京都 今小路 あま宮 ブログ

「とある呟き から生まれた帯」

昨年の夏

「この絵を帯にして 背負いたい!!」

と、ある方より 連絡を頂戴いたしました。

その時 添付されてきた

お写真 がコチラ

オオサンショウウオ 丹羽優太作 日本画 絵 
丹羽優太作「オオサンショウウオ」(個人所有)

日本画家 丹羽優太さん の作品

ご連絡を頂いたタイミング で

ちょうど 京都大丸 にて

グループ展を開催中

とのコト でしたので

早速 連絡を取り

お会いしに伺いました。

(この時既に 絵は依頼主さまが売約済)

緻密に描かれた 凶暴な歯と舌に

圧倒されつつも 目に留まったのは

愛くるしい つぶらな瞳

一瞬にして引き込まれる その絵

を 目の前にお会いした

丹羽さんは とっても謙虚で

繊細でお優しい印象

うーーーん、さて、

この絵をどうやって 帯にしようか。。。

色々とお話しを伺っていると

「身に纏うモノ」って考えた時には

やはり、着物の職人さんに

やって戴く 方が良さそうだ。

理由は

和紙に描くのと 絹に描くのでは

感覚が全く違う ってコトと

着るモノ にするには

蒸し水元が必須で そこの仕上がりを

予測しながら 色を出してゆかなければ

ならないから。

依頼主さま と 作者さま の想い

を汲み取って 忠実かつ大胆に

帯として成立させるには。。。

さて、誰に?

友禅では この力強さは出ないし

この繊細なニュアンスを 表すには

染める職人さん自体も 絵が描ける

絵心のある方 でなければ無理だろう。。。

で、閃いたのは

いつもお願いしている

ロウケツ染めの職人さん!

あっ、あの方なら 叶えてくれそう!!

で、早速ご連絡し

まずは、会期中に大丸へ

実物を見に行ってもらい

会期終了後 絵は弊店でお預かり

染屋さんと 職人さんと

同時に来ていただき

実物見ながら 打合せ

依頼主さまと作者さまの意向

を 私なりに汲み取りお話し しながら

あ~でもない こ~でもない…

なんとなく わかりました

とりあえず、描いてみます。

と、描いて下さった下絵

が コチラ

初回イメージとしては 最高~です。

さすが!!

早速、

依頼主さまと 作者さまに

写真を送って 確認していただき

率直なご意見を伺い

また、製作過程で少々

気になる点 も出てきたので

幾つかの下絵の修正 を経て

出来上がったのが コチラ

どうです?

凄いでしょ ^m^

絵の勢いを消さない為に

お太鼓の中の見えない所 まで

波を入れ、雲を境に

波の流れを替え 前腹へ

鋭い歯も 下のツブツブも

愛くるしいつぶらな瞳

も 健在です!!

生地は 絵の雰囲気 に

近づけたかったので

節の少ない紬地 を使用。

下絵だけでも 納得ゆくまで

数カ月かかって

実際に染めて 箔を入れて

なんだかんだと 1年ちょっと

お客さまには だいぶお待たせ

させてしまいましたが

先日 無事お仕立てし

お納めさせて戴きました。

お納めの日に 早速ご着用戴き

丹羽さんにも お披露目

お召になられたお姿 は

絵から受けるイメージそのままに

メチャクチャ格好良かった!!!

ですよ。

ご依頼主さまからも

貴女に頼んで良かった!

大満足です!!

と 嬉しいお言葉を頂戴し

丹羽さまからも

僕の作品が こんな形で見られるなんて!

ありがとうございます。

と 喜んで戴けて。

嬉しくなって 三人で

メチャクチャ盛り上がってw

新しい扉が開きそうです w

来年 形にしたいと思います!

皆さま 楽しみにしていてくださいませね。

皆さまの呟き が私の原動力です 笑

なんでも まずは

呟いてみてくださいませね~。

小宮 たつみ より

追伸:

ご依頼主さまのご了承を得て掲載させて頂いております。


次へ 投稿

前へ 投稿

返信する

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

© 2024 京都 今小路 あま宮 ブログ

テーマの著者 Anders Norén