京都 今小路 あま宮 ブログ

「仕立替えたアンサンブルは学びのキモノ」

大切な方の ご家族から

「良かったら これは たつみさんが着て」

と 戴いた 大島紬のアンサンブル

揚げの部分で 接いで
女物の着物一枚に 仕立て替え

今も大切に 着ております。

名古屋帯 塩瀬 華文

その方は
お着物でもお洋服でも
ブランドの名前や証紙では
決して動かず

いつも いつの間にか
シンプルで 上品で
良いモノ を選ばれ

決して
奢らず 自慢せず。

この大島紬も そう

一見 よくある紬の蚊絣

でも 紬糸の入った 大島紬で
濃藍地に薄藍の 一元の蚊絣は

実は ありそうで無い

そして 絣がこうして

少し 赤みをおびて

紫がかって見えるのも

品物が

「泥入ってます」って

言っており

生地の打ち込み も
しっかりしてるから
肉厚でいて 軽さがある

見る人が見れば
納得のお品物 なのです。

ですが 当時
そのようにお話しすると

「いいモノなの?
物の値段なんて全然わからないけど
勧められた中では一番気に入ってね。

でも、わかる人には分かるんだね。
確かに高かったんだよ~
会計の時 ビックリしたの覚えてるよ!」

と 笑顔でおっしゃっていた。

分かっているのである 笑

そうして 何を云うワケでもなく
ご自身を通して

「人とはね…大事なのはね…」ってことを
お教えくださった と私は思っており

この大島紬に 袖を通すたびに

譲ってくださった

ご家族の想い と 色々なことを

「肝に命じる」

のでございます。

本日は

大島紬 蚊絣 アンサンブル

塩瀬の名古屋帯「華文」

を 合わせて

帯締めは
ひといろ落ち着いた 鶸萌黄

小宮たつみ より


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