京都 今小路 あま宮 ブログ

「訪問着から羽織へ」

とある過日

 

お客さまより ご相談のメール

を戴きました。

以前にもご相談した

親戚より戴いた訪問着

やっぱり出番が無くって

羽織にするのってどうでしょう?

 

訪問着は柄的に難しいですか?

ちなみに一つ紋が入っています

 

っと。

そこで ひとまず

前と後ろのお写真

を送っていただいて

 

 

出来そうですが

実物を拝見していないので

細かいお話ができず…

とりあえず、

送ってみて戴けますか?

弊店の和裁士とも相談

してみます。

 

っとお返事して

送っていただくコトに。

届いたお着物は

絞りの辻が花訪問着

 

とても良い状態で

生地もむくッとしていて

心地よく羽織にも向きそう ♪

 

 

そこで

 

羽織には出来る旨

また、

着物から羽織にした際に

気になる点 及び

ご了承いただかなければならない点

などをお話しし

 

ご了承を戴いた上で

まずは 羽織にする方向で

洗張りをし 反物に戻してから

 

お客さまの寸法に合わせて

柄合わせ等を再度検討ご提案

 

で、出来上がったのがコチラ

先品訪問着 羽織へ仕立て替え 今小路 あま宮
仕立て替え後(背)

素敵でしょ ^m^

 

元はどんなんだったか?

と云いますと…

先品訪問着 絞り 辻が花 仕立て 羽織 今小路 あま宮
先品 訪問着

この様な柄付けでした。

なので、今回は

 

後ろ身衣の裾柄 を

そのまま羽織の後裾にして

上前衿に 上前衽の柄を

下前衿に 下前衽の柄を配置

 

着物から羽織にする場合

羽織衿は 背中心にて

どうしても接ぎが一か所はいる

ので それを利用

 

着てしまうと 全く

気にならない です。

 

周りの方が 気づくコトも

ほぼないです。

先品訪問着 羽織へ仕立て替え 今小路 あま宮
衿の接ぎ部分

そして、

着物の後身衣裾 を

羽織の後身衣の裾

にしましたので

 

羽織にした時に

本来あるはずの返しの部分

がございません から

そちらの部分も接ぐ事に

 

 

最初は 無地場

柄がない絞りの部分

を 使う予定 だったのですが

 

今回は 前身衣の柄 が

うまく合いそう と弊店の

和裁士がツモってくれて

 

裾の返りに上前身頃の裾

を使用しました。

なので

羽織の裾の内側に

実は接ぎ がございます

先品訪問着 羽織へ仕立て替え 今小路 あま宮
裾の接ぎ部分(内側)

こうして

内側をよくよく見て

アップにすればわかる

けれど

お召になっていらしたら

全くワカラナイですし

 

この場所での接ぎ

であれば 

着ている方も全く気にならない

ですしね ♪

羽裏 は

ご予算を伺いながら

コチラで幾つか

お似合いになりそうなモノを

ご提案させて戴きました。

気にされていた紋 は

衿の掻き落とし部分

となりますので

 

一つ紋であれば

全く問題がないのです。

そうして出来上がった

袷のお羽織

 

先日 無事

お客さまの元へお納め

させて戴き

 

blog掲載へのご了承も

戴けましたので

ご紹介させて戴きました。

今回も 全て

メールでのやりとりにて

させて戴きました事例

でございます。

ご信頼いただき

ある程度は任せていただける

 

と云うコトが前提にはなる

のですが

 

もし、

同じようなお悩みの方 が

いらっしゃいましたら

 

まずは、お気軽に

ご相談くださいませね

何か 良い策 が

みつかるやも知れませんよ

小宮 たつみ より

追伸:

もちろん お品モノによっては

無理な場合もございますし

 

お話をさせて戴いて

お辞めになるっていうご判断を

される場合もあるでしょう

 

でもそれはそれです。

 

そのままにしておくよりは

良いのでは?と、個人的には

思っております。

また、この度

掛かりました費用

につきましては

 

お取り扱いしております

小紋反の半分くらい

 

と思って戴いたら宜しいかと存じます。


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