京都 今小路 あま宮 ブログ

「ご依頼から生まれた帯」

「作りたい帯があるのです。」

 

と、昨年ご依頼を戴きました。

ご依頼の内容は

 

童話「幸せの青い鳥」

の世界観をイメージした帯

っとの事

・・・・・・

どの職人さんにして戴いたら

あの童話の世界感が

幼稚にならず

ご依頼主の方に似合う雰囲気

と なるだろうか…

そんな事を考えながら

ご依頼内容 と

ご依頼に至ったお心の内を

お聞かせいただいているうちに

 

あっ、この方法なら可能かも?

 

っと 思い立ったのが

コチラの帯

絞りと刺繍の染帯 紅葉 紬 リング大島 白 蚊絣 今小路 あま宮 神無月のキモノ
絞りに刺繍とカチンで描かれた紅葉の帯

この技法なら

きっと上手くゆく…

そこで 

コチラの帯のアップ写真

と共に この職人さんの場合の

大体のご予算をお伝えし

↑コチラの仕事 ちょっと値が張るんです…

 

 

進めるか否かを確認

させて戴き

 

「お願いします。」

 

とのお言葉を頂戴してスタート

まずは、

染屋さんと打合せし

素案を製作

 

選んで戴いた中から

更にご意見を伺い

最終の図案が決定

これだけ見ると

なんのこっちゃ?でしょw

この時点では 

素敵になる要素が見いだせないw

ですよね(笑)

でもね、私と染屋さんには

見えてるんです(笑)

なので、その辺りを

色々とお話いたしまして…

 

いっぱいご想像戴きながら

↑ 

ついてきてくださり

ありがとうございました!!

で、そこから

地色候補

↑今回は2色

をまた選んで戴いて…

最終 出来上がったのが

コチラ

染帯 刺繍 絞り染分け カチン 幸せの青い鳥 別誂え 今小路 あま宮
お客様別誂え「幸せの青い鳥」
今小路 あま宮

素敵でしょ~~^m^

 

大人でしょ~^m^

 

鳥が ふぁっふぁしてるのが

伝わりますでしょ~^m^

生地は 緞子の紗綾型 で

台地の色を ほんのり

赤みのある グレージュ

 

空を も1つ明るくした

ベージュ にて

染め分けて

 

雲を白で 絞り抜き

 

 

草を金泥で

雲はカチンで

 

鳥と 女の子達を刺繍で

 

仕上げました。

実は 女の子達は

お嬢さま達をイメージ し

 

前腹の2羽は

ご両親をイメージ 

 

 

青い鳥が飛び立った先 に

ご両親の待つ 

温かい日常…

幸せは 何気ない

日々の中にあるのよ

っと云った

お客さまの

お嬢様達に対する

優しいお心と沢山の愛情

が 詰まっております。

途中、私の語彙が

足りないばかりに

 

なかなかイメージ を

お客さまと共有できない

ような場面もあって

 

お客さまには とっても

不安な想いをさせてしまう

こともありました。

ですが、 

 

お客さまが根気強く

想いをお伝えくださったので

 

そのズレをなんとか

少しづづ 解消する糸口

が見つかり

 

 

最後は

 

「信じます」

っと託して下さったので

 

こうして

仕上げるコトができました。

そして

 

染め上がりとご対面

いただきました折には

想像以上です!!

こんなに 出番が多そうで

上品で 素敵になるとは!!

 

大切な帯となりました

ありがとうございました。

っと お言葉を戴きまして

こうして

blogに掲載させて戴くコトも

ご快諾いただきました。

お誂えには 

お客さまと私と職人さんの

イメージの共有

 

がとっても大切です。

だからこそ どうか

ご依頼されます

お客さまにおかれましては

 

まずはお心のウチを

溜めてしまわず

全てお話くださいませ

もちろん、仕事的に

 出来るコトと出来ないコト

↑上手くゆくコトと、そうでないコト

 

があって

 

それは出来ません

それはちょっと…

 

と、

否定するようなお話

をさせて戴くコトも

ございますし

 

 

また イメージとして

ご覧入れられる範囲

も限られるため

 

 

何もない所に

頭の中だけで想像して戴き

ご決断戴く

 

といった

ご無理を強いるコト

もございます。

しかしながら 

 

 

お客さまの想いを

どなたがご覧になられても

お褒め戴けるお品モノへ

形にする為には

 

まずは、

お客さまの素直なお気持ちを

知ることが大切で

 

 

その上でなくては

 

ありとあらゆる可能性

を模索し

 

職人さんの言い分に負けずw

最後まで根気よく

お客さまと職人さんの意見 を

すり合わせなければ

 

 

誰もが納得した

良いお品モノにはならない

 

のでございます。

どうかそこのところは

ご理解いただけましたら

幸いでございます。

そして 最後は

信じてください(笑)

信じれない時は

どうぞ その時に遠慮なく

お断りくださいませ

それが成功のカギである

 

と心得ます

小宮 たつみ より


次へ 投稿

前へ 投稿

© 2024 京都 今小路 あま宮 ブログ

テーマの著者 Anders Norén