京都 今小路 あま宮 ブログ

「本日のキモノ と 洗いについて」

本日の京都は 晴れ15℃

明け方は寒ぶいものの

春の訪れを感じる 

着てきたのは

松竹梅丸文の小紋

こぶしの帯

そう云えばもう

2月も半ばだわ

っと思い

慌てて出した帯w

先日 知り合いの

総合悉皆屋さんから

とある 相談を受けた。

地元のクリーニング屋さんが

留袖の丸洗いを受けて洗ったら

螺鈿が取れたらしく…

相談にみえたのだが

 

地方の総合悉皆では

流石に螺鈿修理は出来ないので

一度見てもらえないだろうか

 

っと。

 

届いたお品モノは

どこに螺鈿がついていたのか

分からないくらい螺鈿が無く

 

お客さまが仰るには

全体に付いてたらしい

との事

 

うーーーん

だとすると おそらく

コノ全体にのびている細かい柄

全てに付いていたのだろう…

 

 

螺鈿を付ける

確かに出来なくはない

 

ただ、途方もない期間と

お金がかかる

確かに 安易に丸洗いを受けた

街のクリーニング屋さんも悪い

 

しかしながら

 

そんな手の込んだ

大切な黒留袖 を

街のクリーニング屋さんに出す方も

どうなのだろう。。。

 

 

 

おそらく金額的には

丸洗いの方が断然安い

頼れる呉服屋さんが

近くにないのかも知れない

 

だけれども

 

安く提供できるのには

それなりの理由がある

と思いませんか?

 

だってね

 

一枚一枚 汚れをみながら

全ての作業を手でやる

のだとしたら

その金額では出来ない

のだから

 

出す前にちょっと

考えてみて欲しい…

弊店のお客さまにも

良くお話するのですが

 

丸洗いが悪いとは云わない

けれど

うまく使い分けて欲しい

 

 

 

世間で云う “丸洗い” は

基本 ドライクリーニング

 

 

汗は汗抜きをしなければ取れない し

仕上げも ほぼゞ機械プレスなので

手仕上げとは違って 生地の風合いが

少し ペタンとした感じになります

それを踏まえた上で

ご予算に応じて

 

丸洗いに出すモノ

職人さんに出すモノ

 

を使い分けるのがベスト

 

と個人的には思っています。

もし、ご近所に

着物専門の洗い屋さんや

頼れる呉服屋さんがない

 

のであれば

 

今はネット社会

きっと検索したら

 

送って送られてな店も

出てくるでしょう

その中で

ご自身が信頼できそうだ!

っと思う店を

探されてみてください。

もちろん、弊店でも

お受けはしておりますし

 

実際に 季節の終わりに

お送りいただいて

お手入れをさせて戴く方も

多くいらっしゃいます。

 

 

 

かかる費用は汚れ次第

 

手間がかかればそれだけ

お値段は張ります

 

 

心づもりとしては

一枚 8,000円~30,000円

くらいが相場ですかね

 

汚れシミや 汗シミが酷くなければ

大体 一万円前半~半ばくらい

で 納まる感じが多いです

大切なモノは信頼できるお店へ

 

着物は長いお付き合いなモノ

だからこそ

お値段重視でいかないことも

時には必要かと存じます。

 

後悔をしない為にも

ぜひ賢明なご判断を

小宮 たつみ より

追伸:ちなみに今回の案件は

職人さんと私とでみた

正直なお話をさせて戴き

おそらくかかるであろう費用と

納期を申し上げたところ

 

クリーニング屋さんと

お客さまとの間の話し合いの結果

お値段で賠償

という形になったそうです。


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