京都 今小路 あま宮 ブログ

「籠バッグ 早く味を出すには」

七月の京都
祇園祭の始まりと共に

ぴとぉ~っと 寄り添う
京都らしい湿度も
やってまいりました

そのような湿度の中
お外を歩き廻る時の キモノは
紗紬 摺り小紋 今立和紙 刺繍帯
肌に纏わりつかない

紗紬の摺り小紋 と
夢訪庵さんの 今立和紙に刺繍の帯

小千谷縮などの 麻を着るほどの
陽射しはなく…
予想気温も29℃

ただ 急に通り雨があるかも?
な予報でしたので

撚り糸を使ってない 夏紬を
選びました そして

この時期からの 相棒は
籠バッグ クルミ
籠バック

掌に 汗をかきやすい体質で
夏に革手のバッグは 苦手なので

よほどのお出かけでない限り
普段は 籠バッグを持っています

コチラの素材は

「クルミ」

山葡萄よりも 最初から赤みが無く
藤よりも 白くなく
最初から 焦げ茶なのが特徴で

形も 横長

この形 結構無いんですよね

ご要望もあり

編めますか? と聞いたことも
あるのですが

この形は 難しい… と

断られてしまい

以前の職場で 金麦さんの
Webページの 取材を受けた際にも

編集の方が この籠バッグを
とってもお気に召して 同じ形を

読者プレゼントされるのに

かなり探して苦労されていらしたのを
覚えています。

コチラはもう 十数年選手になり
今では 良い色艶ですが

最初の頃は 他の籠バッグ同様

ササクレだらけですし
艶もございません

ですので
購入当初にしたことは

リビングでテレビを観ながら

1. 亀の子束子でひたすら 磨く

2. 木の皮のササクレを 爪切りで切る

3. しっとりした素手で撫でまわす

を繰り返すコト

木蝋を束子につけて磨く
方法もございますが

油のつき方に ムラが出やすく
色の変化がまだらになる場合も…

される場合には 十分
お気をつけくださいませ

結果 私がやってみて
一番効果があって 早かったのは

ハンドクリーム(ワセリン)などを
塗ってお手入れした素手で
撫でまわす

でした。

素手で撫でまわす為にも
1と2は 重要ですし

何より 着物を傷つける恐れが
ございますのでね

1と2は 念入りに♪

当時  集中して毎日

10日間位 やったら
だいぶ こなれた感じになり

買ったばっかり感も
無くなりましたよ

あとは しばらくの間
お洋服の時でも
使ってあげること

デニムとかでしたら
擦れても気になりませんし

飴色になるのも早いです

ただし お洋服でも
シフォンや刺繍などの
デリケート素材の時に持つのは

おやめになった方が良い と思います。

お値段は そこそこ張りますが
丈夫ですし

何より 一緒に育ってゆけるのが
楽しいバッグです

手仕事の為

年々上手に編める人が
国内でも 海外でも
少なくなっております

お気に入りの素材と形を
見つけた時は 迷わず
ご縁されてくださいませ

小宮 たつみ より


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